「学習」と「運動」の2本柱

わくわくでは「学習」と「運動」の2本柱を軸に支援を展開しています。

勉強と運動は一見正反対のようにも思えますが、実は密接な関係があります。
例えば「本やテキストを読んで内容を理解する」「計算問題を解く」といったことをしているときと有酸素運動をしているときは、脳の同じ領域が働いているという研究結果があるのです。さらに、適切な運動をすることで脳の血流が良くなり、思考力・集中力が飛躍的にアップするともいわれています。つまり、勉強前や勉強の合間に運動をして体を動かせば、より効率的に知識を身に付けることができるというわけです。

科学的にも証明されている運動の効果で学習への意欲や集中力を高めたりすることで効率的に身につく学習を、また、体を動かすことで体験からなる学習を目指していきます。

一生に一度やってくる「ゴールデンエイジ」とは?

 ゴールデンエイジとは、その名の通り、体を鍛えて運動能力をアップさせるのに最も適している「黄金期」を意味します。幼児期は運動機能が急速に発達し、多様な動きを身に付けやすい時期です。この時期には、多様な運動刺激を与えて、体内に様々な神経回路を複雑に張り巡らせていくことが大切です。
 楽しんで夢中になって遊んでいるうちに多様な動きを総合的に経験することになります。ですから、様々な遊びをすると、その中には複合的に動きが含まれ、結果的に多様な動きを経験し、それらを獲得することができます。

ゴールデンエイジは成人の2倍習得が早いです。

スキャモンの発達・発育曲線

ゴールデンエイジを裏付けるデータとしては、「スキャモンの発達・発育曲線」がしばしば取り上げられます。

アメリカの医学者であり人類学者のスキャモンが発表したもので、20歳のときのヒトの発育状態を100%として、4系統(一般型、神経型、生殖型、リンパ型)に分けたそれぞれの発達の仕方をグラフに表したものです。

(画像引用元:国立スポーツ科学センター|女性アスリート指導者のためのハンドブック「発育・発達について」

この4系統のうち、「神経型」は運動神経の良さに大きく影響するもので、100%にいたるまでに多種多様な動きを体験して神経回路を刺激することが重要だと言われています。グラフを見ると曲線は4歳ごろから急激に伸びして12歳ごろには成人と同じほぼ100%に達していることから、この時期を「ゴールデンエイジ」と呼ぶようになりました。

ゴールデンエイジを充実させる幼児期の運動とは?

では、そのゴールデンエイジ期はどのように過ごせばいいのでしょう?

ゴールデンエイジは、脳をはじめとした神経回路の発達が著しい時期です。この時期にいろいろな運動を経験しておくかどうかで、その後の動作の習得に違いが出てしまいます。子どもたちが日頃から慣れ親しんでいる「遊び」が、ずっと楽しく続けられる最善のトレーニング方法なのです。当施設では、外部より体操教室の先生に来てもらい、指導していただいています。

そして一番重要なことは、子どもたちが「楽しかった」「できた」という充実感や達成感を味わうこと。この気持ちが、運動や自分自身に対する自信を持つことにつながり、「やればできる=運動有能感」を育んでくれます


「どんな運動もやってみると、すぐにできてしまう」という夢のようなゴールデンエイジに、お子さんには自信をもって楽しくのびのびと運動してほしいものです。そのために、プレゴールデンエイジの期間から、遊びを通してたくさんの動きを経験させてあげたいですね。